メンバー退団のお知らせ

この度、2020年3月29日を以て、松尾よういちろうとJohnny Satoが退団いたします。
2019年10月に松尾から、バンド活動へのモチベーション低下による退団の申し入れがあり、残りの3人での活動継続を模索しましたが、Johnnyもまたバンドを離れることになりました。
しかし、今後も井乃頭蓄音団はヒロヒサカトー 、大貫真也の二人で活動して参ります。今までとはまた違った「いのちく」サウンドを、これからも追及していく所存です。是非今後も応援いただきたく、何卒よろしくお願い申し上げます。
また、現メンバー集大成のワンマンライブを以下の通り行います。

3月15日(日) 大阪 GANZ toi,toi,toi 【詳細】
3月22日(日) 東京 下北沢 CLUB Que 【詳細】
3月29日(日) 東京 渋谷B.Y.G 【詳細】

是非ともお運びください。新しい思い出を作れれば幸いです。

そして、本日より新たにメンバーの募集も行います。我こそはという方は是非ご応募ください。【詳細】

またいつか、この4人の音楽を完成できる日を願って。

2020年2月1日
井乃頭蓄音団


【松尾よういちろうコメント】

出来るなら、井乃頭蓄音団の歌をかけながら読んで欲しいです。

2008年、初代ベーシストと
結成した場所【井の頭公園】
当時欲しかった物【蓄音機】
大好きなミュージシャンの集まり【武蔵野たんぽぽ団】のように誰でも自由に出入りできる場所
井の頭で音を蓄える集団の意味を込めてこのバンドに井乃頭蓄音団と名付けました。
僕は、この前向きなバンド名とは裏腹に、夢を見ることや頑張ることからの“諦め”から始めました。

しかしそんな気持ちで歌っていた僕も、様々な人と出会い 共に作り 起こる全てがうまく回り始めた途端、人間らしく“希望”を見出すようになりました、「もっと頑張ろう」と。

今振り返るとその瞬間に松尾よういちろうの井乃頭蓄音団は終わっていたのだと思います。

お客さんや応援してくれている方達、そしてメンバーの顔を思い浮かべ「いや、まだ、頑張ろう」と思えましたが、結成11年目の2019年に辞めることを決断しました。

松尾よういちろうは、井乃頭蓄音団の最後のオリジナルメンバーでありながら2020年3月29日のライブをもちまして退団いたします。

退団ということは井乃頭蓄音団は続くという事です。

僕の居る井乃頭蓄音団の音楽をいつも聴いてくださって、ほんとうにありがとうございました。
あなたが僕の言葉で救われたと言ってくれた時、僕もあなたの言葉に救われていました。


【Johnny Satoコメント】

ご挨拶

2020年春、ギタリストJohnny Satoは井乃頭蓄音団を退団します。長らくイノチクは僕の生活であり、表現の場所でしたので、この決断に至るまでアフロからゆるウェーブになったヘアーが無くなるくらい考えましたが、退団の道を自ら選びました。ご心配なく、メンバーやこれまでの活動にネガティブな感情などは一切ありません。いつかは来る変化の時が僕にも訪れ、それを受け入れた、という事です。

イノチクに入る前、高田渡さんや加川良さんの歌に心酔し「詩が刺さる音楽」をやりたいと静かに息巻いていた僕に、彼の隣でギターを弾いてみたいと思わせてくれた松尾さん。正直いつからか芸風が良くわからない事になってたけど(笑)これからもどんな「歌」を届けてくれるか楽しみにしています。
ヒロヒサカトーの描く、捻くれてるけど純なハートが隠せないロンサムな歌たちや、頑固一徹、人一倍の熱量とハートで支えてくれる大貫真也のベースがこれからも日本のロックの良心として輝き続ける事は確信しています。

これまで一緒にプレイしてくれたサポードラマーのみんな、貴方たちのパッションとミュージシャンシップのお陰で僕は伸び伸びと演奏できました有難う。

音に、映像に、コンサートにと、僕らと共に作品を作ってくれた皆様、有難うございました。共に名を刻んだ作品たちは僕の誇りです。

僕自身はこれからも、死ぬ時にギターを弾いて来て良かったと思える人生を送れるように、自分に出来る事を、続ける事を続けて行きます。

最後に、これまでの井乃頭蓄音団を応援してくれたみなさん、ファンのみなさん、いつもいつも本当にありがとう。貴方たちの存在に支えられてきました。悲しまないで下さい。貴方の物語も僕の物語も誰の物語も終わりませんし、まだまだ続くのですから。

Johnny Sato


【ヒロヒサカトーコメント】

井乃頭蓄音団は当初、その日に都合がつくメンバーでライブをするフレックス制のバンドでした。それが、ちょっと人気が出てきてしまい(笑)、色々不便なのでメンバーを固定。その後ベースとドラムが脱退。そして大貫が加入して今のメンバーで6年半。今のメンバーでアルバム4枚、フジロックに2回出演、様々なレジェンドの皆様との共演等、自分たちの手で運営するインディーバンドにしては、なかなか面白い旅を続けてきました。その旅路には、応援団の皆さん、マネージャー、バンド仲間、多くの方の助けがありました。
メンバー同士大きなケンカもなく、振り返れば楽しい思い出ばかりです。大人になると友達が出来づらいとも言いますが、大人の友情も良いものです。
今回、二人がバンドを離れるのは真に残念なことではありましょうが、僕自身のこのバンドへの取り組み方を振り返った時に、ただ一つの後悔もありません。僕なりに精一杯取り組んで参りました。ですから、松尾から脱退の申し入れがあったとき、「自分一人でも井乃頭蓄音団を続けるのだ!」という闘志がすぐに胸に湧いてきました。もちろん、Johnny、大貫の二人には強制は出来ませんので、の考えは尊重するつもりでした。まず、バンドに残ることを選択したヌッキーには大きな尊敬と感謝を感じています。
Johnnyには、正直二度ほど翻意を促しましたが、難しかったようです。それはそれで是非もなし。僕の人生で出会った最高のブルースギタリストで、たくさんのことを学ばせてもらいました。Johnnyさんとプレイできたことは僕の幸せでした。
松尾よういちろうはステージから笑わせるのではなく、客席から笑われてくれる稀有な芸人でした。松尾さんとは楽しい夜も悔しい夜も、一緒に笑って泣いて、本当に楽しい10余年を過ごさせてもらいました。数えきれないフライヤー配りは一生の思い出。
二人とも本当にありがとう!

さて、これから井乃頭蓄音団は、僕とヌッキーでまた始めていこうかと思うわけです。
今までの曲も練習して、新しい曲も書いて、ライブをしたりアルバムを作ったりしていこうということです。もちろん、今までと同じというわけにはいかないです。こればっかりはすみません!
兎に角。二人でやったり、サポートミュージシャンに助けてもらったり、ビビッと来る人がいれば新しくメンバーに迎えることも全然ある。そうやって転がっていくしかないのです。それがバンドってもんでしょう!
なぜ自分がこんなにも強く、井乃頭蓄音団を続けようと思うのか、正直よくわからない部分もあるんです。ただの意地なのか、いつも応援してくれる人たちに応えたいからなのか、単純に馬鹿なのか。その全部が当たっていると思うけど、とりあえずこれだけは確信がある。
それは、「続けた方が絶対面白い!!」ってこと。
普通、四人のバンドでボーカル含めた二人辞めたら解散でしょ(笑)でも、僕は逆に張る。
いつも面白そうな方を選ばなきゃ、僕はステージには立てない。

最後に、大変お世話になっている宮藤官九郎さんの名作、大河ドラマ「いだてん」第34回より、日本オリンピックの父・嘉納治五郎先生の台詞を引用して締めたいと思います。

「やれるとかやりたいとかじゃないんだよ。やるんだよ!
そのためなら、いかなる努力も惜しまん!」

2019年大晦日
ヒロヒサカトー


【大貫真也コメント】

“バンドマンに幸あれ”